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わるいあね【3巻ネタバレ】禁断の姉弟愛…遂に完結へ!

三輪まこと先生が描く姉弟の禁断愛を描く漫画「わるいあね」完結巻となる第3巻。

今回で妹兄姉の7年前の真実が明かされていきます。生々しさもある姉弟愛を描く作品。想い合っている夏樹と日向子は無事、幸せを手にする事が出来るのか…。

妹である瑞樹の意外な事実も明かされて混沌として人間模様、家族模様の末、二人の行き着く先が描かれていきますよ!

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わるいあね【3巻】ネタバレ

13話

滝沢からの郵送物で怒りが頂点に達する夏樹。彼の怒りは殺意に変わっていく。

殺意に駆られる夏樹を見て、自分の責任だと感じていく日向子。過去に父親から言われた一言がフラッシュバックしていく。

『お前が弟に欲情するような異常者でなければこんなことにはならなかった』

夏樹の前で膝から崩れ落ちて謝罪の言葉を並べる日向子。

夏樹と一緒に生きていきたいけど、トラブルには巻き込みたくない。本心を吐露して夏樹を止めようとする日向子。

『俺は地獄だってどこだって一緒に堕ちる覚悟はできてるんだよ』

日向子の制止を振り切ってバイクで滝沢のもとへ向かう夏樹。辿り着いたのは滝沢が勤める植物館である。しかし、この日は閉館。

一方、瑞樹は入院している母親のもとを訪れていた。

母の体調を気にしつつ、気まずそうな顔を浮かべていく瑞樹。次第に涙がこぼれていき、言葉が出せなくなっていく。そんな彼女を見てそっと抱きしめる母。

『日向子のことよね?』

母親は瑞樹に謝罪。意味深な言葉ばかりを並べ立てていく。

『私達は自分の犯した過ちに向かい合わないといけなかったのよ…夏樹も、日向子も、私も、そして瑞樹…あなたも…』

帰り道、青ざめた表情の瑞樹。滝沢から連絡が入る。『助けて、兄ちゃん』と呟く瑞樹。一方の夏樹は植物館前で座り込んでいた。日向子はタクシーの運転手に無理を言って東京へ向かう準備に入っていた。

14話

日向子は滝沢の住むアパートへ。
開館まで植物館の前で待ち伏せする夏樹。瑞樹から連絡が入る。彼女は電話で滝沢の存在を仄めかしていく。

何故、瑞樹が滝沢を知っているのか尋ねていく夏樹。そして滝沢の居場所を知っていると夏樹に伝える瑞樹。

滝沢の部屋で日向子は下着姿になっていく。

『私はあなたの女です』

滝沢に身も心も捧げる覚悟の日向子。その代わり、夏樹には関わらないで欲しいと伝えていく。そんな日向子を拒絶する滝沢。

彼は日向子の奥底で眠る暗闇をもっと知りたいと伝えていく。満足できる答えなら夏樹には今後関わらないと約束する滝沢。

日向子は弟・夏樹に対する劣情を語っていく。

食い入るように日向子の話に耳を傾ける滝沢。事実だけを話していくと不満気な表情を浮かべる滝沢。想像と現実が違っている事に怒りを見せていく。

ただ事実を述べる日向子に対して飽き飽きした様子の滝沢は彼女の頭から水を被せていく。

『そんなふうに嘘を吐かれるとイライラしちゃうだろ?』

日向子の話には登場人物が一人欠けていると伝える滝沢。その一人は瑞樹であった。彼女の裸の写真を見せて脅していく滝沢。そして彼は自分の仮説を語ろうとしていく。

そんな時である。
滝沢家のインターホンが鳴る。訪れてきていたのは夏樹と瑞樹であった。

15話

滝沢宅から出てきた日向子。彼女の乱れた洋服を見て怒りがこみ上げる夏樹。部屋の中へ土足で勝手にあがっていく。

滝沢と対面する夏樹。
彼はパソコンの画面に日向子、瑞樹の卑猥な写真を夏樹に見せつけていく。

怒りに任せて殴りかかろうとする夏樹。しかし、動物の撃退スプレーを吹き付けられて視界が塞がってしまう。さらに警棒で殴打されて手首が折れる夏樹であった。

滝沢に狂っていると伝える夏樹。しかし、滝沢は君たち3人の方がよっぽど狂っていると伝えていく。

『君と、日向子と、そして…』

日向子は何かを守るように滝沢の言葉を遮っていく。そして瑞樹、夏樹はそっとしておいて欲しいと懇願。しかし、言葉を止めない滝沢。

一方、夏樹は何故、ここまで自分達に干渉してくるのか滝沢に問う。

『俺にあるのは権利じゃなくて使命だよ』

滝沢は7年前の事件に遡り、近親姦が自明の悪だと語っていく。普通の人はどう考えても理解することのできない感覚であり、シンプルでわかりやすい悪だと伝える。

しかし、7年前の出来事は風化。

夏樹と日向子は懲りもせずに再び罪を犯そうとしているので罪の重さを自分がわからせてあげないといけない。そんな事を伝えていく滝沢であった。

そして滝沢は無茶振りをしていく。

今、この場で二人でセッ○スをしろと…。瑞樹にも同調を求める。滝沢に対して何も言い返す事のできない瑞樹。

しかし、夏樹は滝沢の命令を拒否。

滝沢を「かわいそうな人間」と称して自分は日向子を好きになれて良かった。お前のような人間性にならずに済んだと伝えていく。

『血が繋がってるから悪?俺たちはお互いを認め合う事ができる、そう信じてる、それで十分だ』

綺麗事ばかりだと滝沢の怒りが夏樹と日向子に向けられていく。無理やり日向子と夏樹を交わらせようとさせる滝沢。するとガシャッといった音と共に滝沢が倒れていく。

瑞樹が近くにあった花瓶で滝沢の頭部を殴打。

『兄ちゃん…姉ちゃん…ごめんね』

16話

夏樹と双子の瑞樹。
彼女は夏樹の多くの事を知っていた。

中学時代から夏樹の視線の先には日向子がいる事もずっと前から知っていた。

場面は現実へ。
滝沢の安否を確認する夏樹。命に別状はないだろうと伝える。瑞樹は日向子に謝罪しつつ、真実を明かそうとしていく。

『あたしこそが家族から一番逃げ続けてたんだ』

7年半前に遡っていく。
姉である日向子の好意も夏樹に向けられている事を知った瑞樹。それ自体に驚く事はなかった。逆に瑞樹が驚いたのは自分への感情であった。

ある夜、夏樹の上に跨って体を触らせていく瑞樹。

翌日、昨夜のことについて忠告する夏樹。昨日みたいな事はやめろと伝える。夏樹は何をしてこなかった。

『お前わかってんのか?俺たちはきょうだい……』

日向子の事が脳裏に過ぎったのか…言葉に詰まっていく夏樹。その後、日向子の事故が起きる。家族は分断。そして瑞樹は恐れていく。もしかしたら自分が日向子と同じ立場になっていたかもしれないと…。

場面は現実へ戻ってカミングアウトしていく瑞樹。

事故によって夏樹の記憶が半年前くらいまで記憶喪失になっている事は瑞樹にとって都合が良かった。何故なら瑞樹が夏樹に手を出した事を覚えていないからである。

それを利用して瑞樹は自分が正常でまともであると偽っていた事を明かす。全ての責任を姉一人に押し付ける形で。

瑞樹は日向子への怒りを見せる。7年間抑えていたのに日向子は簡単に夏樹の気持ちを奪っていってしまった事に。膝をつく瑞樹を慰めようとしてく日向子。

インターホンが鳴る。
玄関の先にいたのは警官であった。物音がうるさいと通報が入っていたのだ。

瑞樹が対応して玄関へ向かう。

『お姉ちゃんはあたしの気持ち、最初から知ってたんだよね』

以前、瑞樹が日向子を切りつけた時、日向子は瑞樹の耳元である事を呟いていた。あの時の言葉をもう一度聞かせて欲しいと伝える瑞樹。

『あなたも私と同じでしょう?』

瑞樹も認めていく。自分も兄である夏樹が好きだと…。

17話

滝沢は精密検査。その後、退院を持って逮捕される事になる。

一連の出来事を母親に伝える日向子。

母は思い出話を口にしていく。そして母はいずれ日向子が結婚して巣立っていく事に楽しみを感じていたと…。しかし、現実はそうではなかった。

『7年前の件があってから私はあなたから逃げてきた』

自身を懺悔する母。

『あなたがそう決めたのなら、私はそれを見届けるわ』

場面は変わって仕事を休んで夏樹と合流。二人で自宅へ帰る事へ。帰路の途中、夏樹は尋ねていく。

『姉ちゃんはさ…なんで知ってたの?瑞樹のこと』

裏事情を明かしていく日向子。
瑞樹が夏樹に好意がある事を最初に勘付いたのは母親であった事を明かす。そして母から二人の現場(まぐわい系)を見たら諭して欲しいと頼まれていた。

事故が起こる前の日向子の気持ちがカミングアウトされていく。夏樹を連れ出しのは出先で夏樹を諭そうと思っていたからである。

しかし、当時の姉の行動はなんだったのかと問う夏樹。真実を知って自分が姉のお荷物であった事を痛感させられる夏樹。心を痛める夏樹であった。

夏樹を連れ出して諭した後の気持ちを続けていく日向子。彼女は夏樹を連れ出して全てを自覚する。自分の箍は外れており、本気で夏樹を連れ去ってしまおうと考えていた事を…。

『自分の家族から夏樹を奪うんだって…全身全霊で苦しむことすら本望だと思ったの』

『それは今でも変わんないの?』

日向子を抱き寄せて唇を奪う夏樹。彼は気持ちが変わっていないなら、俺が日向子を連れ去る。奪ってやると伝えていく。

『うん、お願い連れてって』

最終話

二人の気持ちを確認し合った時。物音が聞こえて振り返る二人。背後にユキが立っていた。

彼女はここ数日、夏樹を尾行していた語る。以前、瑞樹から夏樹に言い寄る女の人がいる事を聞かされていたユキ。それが姉の日向子であったわかったユキ。

『私には恋人同士のように見えましたけど…』

先程の一部始終を見ていたユキ。
そして事情を知らない彼女は『邪魔者の瑞樹が捕まって大団円ですか』と皮肉を放っていく。

本当の事情を知ってもらおうと話を聞くように伝える夏樹。しかし、ユキは聞く耳もたず。

『…気色悪い…』

ユキの自分達に向ける視線を見て、彼女はまっとうで正しい感覚を持った人だと判断する日向子。

『この嫌悪の感情は自分達に一生付きまとってくるんだろう』

そんな覚悟を持つ日向子。
自宅に戻る二人。日向子は夏樹に微笑みかけて彼を押し倒していく。愛し合っていく二人。

場面転換。
時は経過して5年後。二人の周りの人間は二人を普通の恋人同士だと思っていた。だからかける言葉もごく一般的である。

『早く結婚して子供作れって言ってたよ…無茶言うよな…』

同じ事をバイト先の店長に言われたと笑う日向子。

二人は地平線の見える景色の良い海辺へ。そこにはハマユウの花も沢山咲いていた。

その景色を見ながら色々な感情が交錯する日向子。

『沢山のものを傷つけ、壊して生きてきた…きっと夏樹すらも…それでも私はあなたのもの』

これで漫画「わるいあね」は完結。

わるいあね【3巻】感想

姉弟の禁断の愛を重く、情念溢れる形で描いた漫画。個人的には姉弟愛はそこまで悪いのか…なんて疑問があるので滝沢とか、ユキが思う事はあまり共感できなかったのだが、最終的に二人が収まる所へ収まってくれた良かった作品である。

最初から最後までこの作品は薄暗くて、仄暗い感覚を纏う漫画。

テーマがテーマだけに万人に受ける漫画ではないが、姉弟愛の一つの形として綺麗にまとまっていて非常に楽しませてもらいました。

読む人を選ぶと思いますが、興味を持った人は是非、チェックしてみて下さい。全3巻で完結するので丁度良い読み応えなのも魅力です!

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