漫画「くにはちぶ」ネタバレ！不道徳な法案がまかり通った日本国内…

もし、不道徳な法案が可決されて意味もわからず日本全国民から「無視」される現状になったら、あなたならどうするのか…。漫画「くにはちぶ」では無作為選出対象者無視法といったとんでもない法案がまかり通った世界。

選ばれた一人の人間は1年間、日本国民から総無視されるのだ。作品を読むと無視と言うよりは存在しない人間の扱い。

漫画「くにはちぶ」では一人の女子中学生が無作為選出対象者無視法に選ばれて日本全国民から無視される対象となる。それは友人、家族も例外ではない。幸せな人生から一変。孤独になった彼女が1年間をどう生き抜いていくのか…。

この作品は各務浩章先生の作品。

日本全国民から「無視」をテーマに選ばれた一人の女性と友人や家族の葛藤を描いていく漫画になっています。

漫画「くにはちぶ」ネタバレ

物語の主人公は道端たんぽぽ。中学2年生の女子だ。昼休みに友人とワイワイ昼食を囲んでいると突然、無作為選出対象者無視法の監督官である踏といった男が教室に現れる。

そして、道端たんぽぽが無作為選出対象者無視法に選ばれたと伝えるのだ。

予鈴と共にスタートする法案。まだ幼い女子中学生の有無を言わさない過酷な1年間が開始される。

対象者に話しかける…存在を認識すると…

この法律は理不尽だ。
対象者に話しかけたり、存在を認識した者は罪を背負うことになり逮捕される。また対象者が自ら接触を試みても接触された者は罪を背負うことになる。

どちらにせよ、罪を受ける者は対象者ではなく接触した人間。

無作為選出対象者無視法…通称「国八分」に選ばれた道端たんぽぽではあったが、クラスメイトは冗談半分の法律だと思い、気軽にたんぽぽに接触を試みる。すると踏と一緒に同行してきた黒ずくめの男たちに拘束されて逮捕されてしまう。

事の重大さに気がついたクラスメイトは咄嗟に気持ちを切り替えて道端たんぽぽを教室にいない存在のように扱う。

友人に恵まれ、家族にも恵まれていた道端たんぽぽが一夜にして全てを失い孤独となる。

途中、たんぽぽの親友が無視なんてできないと言い、たんぽぽと接触をするが例外はない。たんぽぽの親友であるしろつめちゃんがたんぽぽに接触を図り、連行されてしまう。

大好きなカルボナーラがない…

嵐のような学校生活が終わり、自宅に帰る道端たんぽぽ。もう夕食の時間。自宅に戻るとたんぽぽの大好きなカルボナーラが食卓に並んでいた。しかし、テーブルを見てたんぽぽは号泣。

たんぽぽの分のカルボナーラが食卓には並んでいなかったのだ。

母親に必死で喋りかけるも涙を流しながら無視をするたんぽぽの母親。国八分に選ばれれば例え自分の娘であっても無視をしないといけないのだ。

そして国八分の対象者はメディアでも顔付きで報道される。これは法律の対象者を国民に周知させるため。また評論家もいかにもな発言をして道端たんぽぽを追い込んでいく。

どこにいても監視の目を逃れることはできない…

対象者は常に24時間の監視を強いられている。

自宅には監視カメラ。外出すればどこかで監督官達が道端たんぽぽの行動を監視しているのだ。

一度、たんぽぽの母親が自宅に設置された監視カメラを撤去することに成功するが、颯爽と監督官である踏がたんぽぽの自宅に入ってきて新しい監視カメラを持ってくる。

1巻の終盤ではたんぽぽの親友である菊池が法に触れないように手を差し伸べる。しかし、クラスメイトの女子一部はそれを許さなかった。トイレに菊池を呼び出して「くにはち」を助けるような行為は裏切りだと菊池を責め立てる。

ちょうどトイレへたんぽぽが…。

その一部始終を見ていたたんぽぽ。咄嗟に菊池を責め立てる人間の一人の腕を掴んで存在を認識させてしまう。その瞬間、背後から巨大な圧力を感じるたんぽぽ。

うっすらと監督官である踏の人影に現れて恐怖を感じる。

漫画「くにはちぶ」感想

サバイバルサスペンス漫画のジャンルとなる「くにはちぶ」。人気漫画ジャンルではあるが、昨今では似たような内容や物語の作品が多く、無視をテーマにサバイバル生活を強いられる「くにはちぶ」はこのジャンルにおいても非常に新鮮となっている。

色々と作中の設定で穴が浮き彫りになる部分もあるが、その辺りは深くつっこまずに1年間、日本国民から無視される女子中学生がどのように生き抜いていくのか…に注目をしていきたい漫画。

あと1巻冒頭では総理大臣が現れて意味深な発言をする場面がある。もし、1年間の無視生活を真っ当した時に道端たんぽぽの身には何が起こるのか…。法律の真の目的はなんなのか…。

今までになかった斬新なテーマで繰り広げられていくJCサバイバル漫画。

同じようなテーマや物語が乱立しているサバイバルサスペンスに飽き飽きしていた方は是非！