漫画「王様ランキング」ネタバレ！苦難を乗り越え成長していく王子に感動！

漫画「王様ランキング」は十日草輔先生の作品。絵が子供っぽいので抵抗を感じる人もいるかもしれないが内容は非常に面白い。絵柄で判断するのが勿体無い漫画の一つ。

この作品の主人公は耳が聞こえず、喋る事も出来ず、非力な一国の次期王さま候補であるボッジ王子。

国民には期待されず陰口まで叩かれるボッジ。しかも王国を裸一貫で練り歩いていく。そんな絵に描いたような頼りない王子だが心を通わせる事ができる『カゲ』と仲良くなり友達へ。

王国に巣食う闇…少しずつ成長していく王子の姿…。建前と本音が違う優しい登場人物達…。様々な苦難を乗り越え、成長していく王子の姿や周りの人間達に涙され、笑える素晴らしい漫画です！

漫画「王様ランキング」ネタバレ

まずは王様ランキングの説明。
簡単に言ってしまえば各国の王様をランキング化したもの。王様達のステータスを表す指標である。

舞台はボッス王国。
この国では王が病に倒れており、幼い2人の王子のどちらが次期王になるのか注目を集めていました。その兄にあたるボッジが作品の主人公。

裸一貫、パンツ一丁で街中を歩くボッジ。表情は恥ずかしがるどころかいつも笑顔。そんな王子を見て国民は次期王第一候補でもあるボッジに不安の声を呟いていきます。

カゲと王子の出会い

何故、ボッジは裸なのか…その背景が明かされていくエピソードへ。
王国の風景を眺めていると『影』が意志を持って動いてる場面を目撃するボッジ。驚く事もなくその場を後にするボッジでしたが、影がボッジの存在に気づいてボッジの後を追いかけて声をかけていきます。この影が後にボッジの親友となる『カゲ』になります。

身なりの整ったボッジに興味を抱くカゲ。金目の物を出せと脅していくとボッジは来ている洋服を脱ぎてカゲにあげる事へ。この関係が繰り返されていたのでボッジはいつも裸だったのです。ちなみにカゲは耳が聞こえず喋る事ができないボッジと心を通わせる事ができる唯一の存在。

やがてカゲはボッジに興味を持つようになり、服を脱ぐ捨てた後、何をしているのかボッジの後をつけてみる事に。

国民には笑われ、陰口を叩かれ、王室関係者には次期王に相応しくないと思われているボッジ。それでも笑顔を絶やさないボッジでしたがカゲはボッジが皆の冷たい視線を我慢して平気な振りをしていただけである事を知っていきます。

ボッジの裏側を見て自分の行動を恥じていくカゲ。彼の中で心優しいボッジの味方になる事を決意。ボッジにとっても初めての友達なのか…カゲが味方になると言った時は涙を流して喜んでいきます。

剣技のない王子の意外な才能

ボッジには王国一の剣士であるドーマスが剣術指南役でボッジに稽古をつけていました。しかし、ボッジの剣技はまったく進歩せず頭を悩ませていたドーマス。

そんな中、次期王第二候補であり、ボッジの弟であるダイダが登場。ボッジと手合わせをする事へ。ちなみにダイダの実力はドーマスが惚れ込む程。どうが足掻いてもボッジが勝てる見込みはありませんでした。

いざ手合わせ。
誰もがダイダの勝利を確信していましたが試合は意外な行方へ。

ダイダの剣は一度もボッジに当たる事がなく、幾度となく非力なカウンター攻撃を食らうダイダ。ちなみにボッジは本当に力がなさ過ぎるので攻撃を当てても倒し切る事が出来ない（笑）

ドーマスすら見抜けなかった意外な才能を開花していくボッジでしたが…試合を見ていた王国騎士達はボッジの戦い方は卑怯だとアウェーな状況になっていく事へ。王の資質に関わる剣闘試合。

観戦者に悪い印象を与えてしまっているボッジの戦い方にアドバイスをするドーマス。手話にて何かをボッジに伝えると…その後、ボッジはダイダに一方的に負かされる事へ。攻撃を避ける事を止めたボッジはダイダに打ちのめされて剣闘試合はダイダの勝利で終える事に。

試合後、ドーマスがボッジに伝えた事が明かされていきます。

ボッジの非力には原因があった…！？

頼りないボッジですが建前でボッジを邪険に扱いながらも本音はボッジの事を想っている人物の背景など明かされた後、ボッジが非力な理由が明かされていく事へ。

現王であるボッス。
彼は若かりし頃、世界一強い男になりたいと魔神の力を利用していたのです。ボッスが契約した魔神の能力は血の繋がりのある者の力を奪い、ボッスに与える能力。

ボッジは魔神の能力によって力を奪われ、本来の力は現王であったボッスが吸収していたのです。意外なボッジの非力理由が明かされた後、現王であったボッスは息を引き止めてボッスの遺言である王の跡継ぎが発表されていきます。

覆される王の跡継ぎ…

ボッスの遺言に書かれていた王の跡継ぎ…それはボッジでした。

世界一の立派な王になるといった夢を密かに抱いていたボッジ。遺言によって次期王となる事が決まり、嬉々としていきます。ただ、これは王の遺言であって正式決定は国民の前で発表されてから。葬儀と同時に新国王の発表が行われる予定でありましたが波乱の展開になっていきます。

ボッスの葬儀、そして国民の前で新国王発表。
そこで名前が挙げられたのはボッジではなく弟のダイダだったのです。

実は新国王発表の2日前、王妃が王の遺言書を破棄。上層部7名で公正公平に新国王を決定する会議が開かれていました。ボッジとダイダ…どちらが次期王に相応しいのか…多数決によって決定された次期王は5対2でダイダだったのです。

まさか遺言書の内容が覆されるとは思っていなかったボッジ。城を飛び出し野原で一人泣き叫んでいきます。

捕らわれた親友を助けろ！

一方のカゲ。
ダイダの剣術指南役であるベビンに捕らえられていました。カゲは影の一族の末裔だったのでベビンが危険視。牢屋に閉じ込めていました。同時にカゲが城に出入りしていた目的を聞いたベビン。カゲから預かった伝言をボッジに伝える事へ。

泣き叫び、落ち着きを取り戻したボッジの下へベビンが現れて、カゲからの伝言を湾曲して伝えていきます。ベビンから伝えられた言葉に再びショックを受けて落ち込むボッジ。

しかし、よくよく考えると何かがおかしい…。
何故、ベビンがカゲを知っているのか…言伝を預かっているのか…。ボッジの脳裏のベビンがカゲを捕らえているのでは…といった疑問が浮かび上がります。

カゲを助けるため、城内へ戻っていくボッジ。ここで第1巻は幕引きとなります。

漫画「王様ランキング」感想

ボッジのキャラが素晴らしくて応援したくなってしまう漫画。

ボッジのような頑張り屋で人を想える人間こそ王に相応しいと思ったら…まさか次期王が覆されるとは…。しかも弟のダイダは予言をしてくれる魔法の鏡に惑わされている印象。

今後はボッジが成長していって道を逸れていくダイダを助けるのかな…。とにかく続きが読みたくなる魅力的な漫画。

本当に絵柄で判断しないで読んで欲しい作品。感動と勇気を貰えますよ☆彡